大使館からのお知らせ(MERS情報)

平成28年4月28日
   MERS感染症について
 
  ~ラクダとの接触は避けてください~
 
1.バーレーンにおけるMERS患者の発生
 4月25日、世界保健機関(WHO)は、バーレーンにおいて、1名の中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)の患者が出たことを発表しました。
 そして昨日、バーレーンの最高保健評議会は、
・患者は、サウジからバーレーンに来訪した、サウジ人男性で、サウジに帰国後亡くなった。
・患者は、サウジでラクダ農場を経営しており、ラクダとの濃厚な接触があった。
・患者と接触した142名(うち医療関係者128名)全員を検査した結果、誰も感染しておらず、また最初の発症から2週間経過したが、新たな感染は確認されていない。
ことから、「バーレーンには、現在、MERS感染者はいない」ことを公式に発表しました。
 
2.中東呼吸器症候群(MERS)の発生状況
 4月27日付WHOの発表では、MERS感染例累計で1,728人の確定感染者数と、このうち少なくとも624人の関連死亡者数が報告されています。
 WHOによれば、中東地域では、2013年以降、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、オマーン、ヨルダン、レバノン、イエメン、クウェート、イランおよびバーレーンでMERS感染例が報告されています。
 
3.MERSコロナウイルス感染について
(1)一般的にコロナウイルスは飛沫感染や接触感染で伝播し、風邪などの一般的症状を引き起こすほか、下痢などの消化器症状も報告されています。また、重傷の場合には呼吸不全を起こすこともあります。報告されたMERS患者の致死率は約36%とされています。
(2)コロナウイルスに対する一般的な具体的予防策は以下のとおりです。
 ●休息、栄養を十分に取り、体に抵抗力をつける。
 ●手指等の衛生保持に心掛ける。
 ●咳やくしゃみの症状がある患者とは、可能な限り濃厚接触を避ける。
 ●温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
 ●高熱、咳、呼吸困難等の症状が見られた時は、適切なタイミングで専門医の診断を受ける。
(3)MERSコロナウイルスの特徴及び上記に追加する具体的予防策は以下のとおりです。
 ●感染者の約15%が医療従事者であり、救急外来での院内感染が問題となっているため、自宅療養が可能な場合は救急外来の受診を控える。
 ●50歳以上の高齢者や慢性疾患(糖尿病、高血圧、喘息、腎障害、心疾患、呼吸器疾患等)を持っている人が感染した場合は重症化するリスクが高く、注意する。
 ●特に中東地域では、感染源である可能性が高いラクダとの接触を避ける。ラクダは威嚇行動でつばを吐くことがあるので、不用意な接近は避ける。また、未殺菌のラクダ乳の摂取は厳につつしむ。
 
4.参考URL
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo.asp?infocode=2016C129
 
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